先週の日曜日、チェンジリングと言う映画を見た。
1920年代の腐敗しきった警察組織にアンジェリーナ・ジョリー演じるシングルマザーが立ち向かう信じられないような実話を元にした映画だ。(ネタばれになるので多くは語らない。是非劇場でみてほしい)
ラストシーンでこれから先の生き甲斐をHOPEと一言。
どんなに辛い現実も希望さえあれば生きて行けるというメッセージを残して終わる。
それを立証したのがアウシュヴィッツから生還したビクター・フランクル。どのように生き伸びたかは彼の著書『夜と霧』に詳しく書かれている。
逆に人間は拷問などしなくても簡単に死に至る。
最近読んだ『心の中の幸福のバケツ』トム・ラス、ドナルド・O・クリフトン共著と言う本に書かれていた。
朝鮮戦争当時、北朝鮮の捕虜となったアメリカ兵は歴史的に見てさほど酷い拷問を受けた訳でもないのに、その死亡率はアメリカ陸軍史上最も酷い38%に達していた。
何故か・・・
北朝鮮軍が使ったのは究極の心理戦だった。
人間関係から得られる心の支えを全て奪ってしまうというもの。
その方法は
1密告させる。
2自己批判させる。
3上司や祖国に対する忠誠心を打ち砕く。
4心の支えとなるものをことごとく奪う。
というある意味究極の拷問を受けた事によって、仲間が信じられ無くなり、捕虜のアメリカ兵は孤独死していったと言う。
アウシュヴィッツのほうがどれだけ非人道的であったかは皆承知の事実。
それでも人間としての尊厳を持ち続けた事で生き地獄から生還する事ができた。
何が無くとも『希望』さえあれば、人は前に歩いて行ける。
ポジティブな心を持つことこそ、最強で最高の兵器以上のものをもった事になる。
諦めちゃだめだってことだ。